眼鏡破損、あるいは三人称多元
ブログの記事数が少ないので動かします。
サークル員の家に泊まっていたら眼鏡が割れました。
サークルの雑誌「三人称多元伝聞偽書」の初稿を皆出し終わりました。合評会を通してから、春の文フリで頒布できそうです。
ここで三人称多元とはどのようなものをいうのか説明します。ジェラール・ジュネットは小説における視点を体系化し、整理しました。ジュネットは視点には多元と一元があるといいます。私たちは敢えて多元を選択することで、多く書かれる一元小説では書けないことを書こうと試みています。多元視点は現実には存在しませんが、人間が他者の視線を想定することで、世界を認識していること(ドゥルーズ)を考えると、むしろ現実離れすることでリアリズムを獲得できるのではないかと思います。
三人称多元の小説で素晴らしいものをあげておきます。
V・ウルフ『灯台へ』
あらゆるものは静かに消え去ってしまうにしても、流れるエクリチュールは世界をつくりあげる。
テクスチュアルな粉塵爆発!
保坂和志『残響』
この世界で誰かのことを考えること/考えられること。
伝聞、偽書はまた今度。
鯵(眼鏡壊された人)&タケバヤシ(眼鏡壊した人)